沈丁花花言葉は「永遠」「不滅」そして「栄光」なのだとか(本編作者さまの紹介文より)彼女は、ほんのちょっとだけ、虚栄心が強くほんのちょっとだけ、素直になれなくてほんのちょっとだけ、傷つけたくなったたったそれだけのことだったのに――ソレと出会ってしまった彼女に訪れた「その瞬間」を、ぜひ、ご覧ください極上のホラーであり、あまねく少女のための物語です
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(599文字)
美しさってなんだろう。この小説を読んで思いました。美しさ。それはうわべだけのものではない。ラストシーンは主人公の精神が見せた幻なのか…
腕っ節自慢の男性が他人を殴れば、ほぼ確実に相手はうなだれます。傾国させると謳われる女性が媚びを売って、相手が「タイプでない」と言えば後がありません。愛でられることは相手次第。弱く、生殺与奪を委ねているが故に険しいです。そのように無力であるはずなのに、暴力的な様相が見え始めます。太い腕に殴られるように。そして美を語るに十二分な美しい文体が情景をシャープに描きます。いかんともしがたかった。その険しさ。読者の心に傷を残さずにはおきません。
花にも嫉妬してしまう美しさを競う女たちの嫉妬心が恐ろしくもリアルで、描いた花の香りまで届くようなかぐわしいホラーでした!!人間の狂気とホラーを同時に楽しみたい方におすすめします!!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(205文字)
上手な絵を描く、美しい私。地味や平凡なはずのものに心揺さぶられた時、私がとった行動は——。真の美しさとは何なのか。考えさせられる物語です。あなたは、どう思いますか?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(544文字)
主人公が持って生まれた、そして手に入れた美。それは上辺だけのものだったのかもしれない。彼女が敗北を認め、破壊したくなるほど印象的な「美」に出会ったとき、その「美」は彼女の心に永遠に付き纏い、劣等感を与え続ける。死ぬまで。いや死んでもなお。
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