概要
絶望の中で見出した活路、そして降りかかる更なる絶望。
昭和の初め、華族の娘節子に断れない縁談が舞い込む。政略結婚が当たり前の環境ではあったが節子は使用人の良太と恋仲になっていた。
良太は縁談を受けるように節子を説得するが、節子は二人がこの世で結ばれることは絶対にないと知る。
ならばあの世で結ばれようと、満月の晩に心中するが――。
良太は縁談を受けるように節子を説得するが、節子は二人がこの世で結ばれることは絶対にないと知る。
ならばあの世で結ばれようと、満月の晩に心中するが――。
読んでいただけて嬉しいです!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!神はなんと意地悪なのか。なぜそうまで邪魔をする……
何とも言えない皮肉。物語を読み終えた後、「その後」をありありと想像し、やるせない気持ちになる作品でした。
来世で結ばれることを願い、「心中」という選択をした二人。二人は死後も一緒にいられるようにと、お互いの手首を紐で結び合っていた。
そして、二人は生まれ変わる。
その先で二人が辿った運命は、まさに「皮肉」としか言いようもないものだった。なぜ、そのような形になってしまったのか。
世の中に存在するという「法則」についてある老婆が語ることで、何とも言えない陰鬱な気持ちにさせられます。
なぜ、あえてそんな法則を作った? 神がいるなら、なぜそうまで邪魔をする?
不条理な法則をあり…続きを読む