偶然見つけた占い師から未来を聞いた若者の選択は?胡蝶之夢のような不思議な流れに身を任せ、最後まで読みいってしまいました。記憶に残るラストシーンも素敵、おススメです。
文章が簡潔で洗練されており、要点が的確に押さえられているため、非常に読みやすかったです。しかし考えさせられます。夢の中とはいえ一つの人生を数十年に渡って歩んだわけで、要するに確約付きなんですよね。しかし目の前には、おそらく自分のせいで不幸な人生を歩むことになってしまった、本当に愛していた女性がいる。人それぞれ答えが異なると思いますが、私なら詩音を選ぶかなー、という結論をお伝えしたかったというレビューです。笑
いくつも訪れる人生の分岐。それは意図せずとも訪れて、知らず知らずのうちに流れていく。選択を思い出し、そしてまた分岐の前に佇む。読めば読むほどに違った色を見せる心を掴む短編小説。私はいくつの分岐を超えてきたのだろう。いつしか占いは私にとっての占いにもなっておりました。
「あの時、ああしていれば……」そんな人生の岐路を、不思議な世界観で描く作品。ゲームのように選択肢が出て、正解が選べたらなぁ……なんて思いますよね。ふと立ち止まって、考えさせてくれるようなそんな気分になります。占いに来た男が最後に選んだ道は……。さてあなたなら、どちらの道を選びますか?
もっと見る