概要
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係がありません。
※ちなみにタイトルは「サクラノキ」です(そのまま……)
※小説家になろう様にも掲載中。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!美しく怪しい桜により、少年は成長する
主人と当てのない旅路に出た琴平は、道中で美しき桜咲く隠れ里に迷い込む――
天涯孤独となった琴平は、自分を救った若様・虎之助を主人と仰ぎ、献身的に仕えることになります。どこまでも忠実に従おうとする姿は、非常に健気ですが、どこか不安になる危うさがあります。
この物語は、今にも紙風船が潰れそうな不安と緊張感に満ちています。美しき桜の里も非常に美しいのですが、妖しい。隠れ里に住む人々も優しいのですが、怪しい。そして敬愛する主人の虎之助も――作中では、一線を越えてしまいそうな怖ろしさがあります。
読むごとに緊張感と桜の怪しい魅力に翻弄されますが、物語の筋に一本ぴんと糸を張ったような主人公・琴平の懸…続きを読む - ★★★ Excellent!!!その麗しき桜に触れてはならない。
物語の構成力や描写力、作者様の作られた幻想的な世界観と、どれをとっても圧巻の一言の桜が織り成す和風ファンタジーです。
とある里に迷い込んでしまった主人公たち。そこには美しい女性たちが住まう遊郭があり、時同じくして運び込まれた一本の桜によって、里は少し、また少しと狂いだし──。
ネタバレはしたくないので、かなり簡略化したあらすじとしてはこのような内容になるのですが、それ以上に素晴らしいものがあります。桜から舞い落ちる花びらの様やその狂気、美しい女性たちと遊郭。細部まで練られ繊細に表現されたこの世界観と、ページを読み進めていった先にある二転三転する展開などと、物語としても主人公たちはとある里…続きを読む - ★★★ Excellent!!!閉ざされた里に咲き誇る桜の正体は
見事な構成と臨場感あふれる描写で、主人公とともに江戸時代の人知れぬ里に連れ込まれるような感覚。
幻想的な遊郭という閉ざされた場所での、美しくも奇怪な空気感が読むごとに濃さを増し、そこに植えられた桜が巻き起こす怒涛のような展開に息を呑みます。
桜には、その花の艶やかさや儚さとは裏腹に、どこか得体のしれない不気味さがあり、その独特な二面性が、謎に満ちた物語に素晴らしく生かされていると感じました。
隠れ里に閉じ込められた主人公たちに生きる道は残されているのか。じわじわと追いつめられるようなスリルと終盤にかけての圧倒的な迫力、そして細やかな人間の情が描かれた物語をぜひ味わってください。 - ★★★ Excellent!!!桜が秘める“奇”の物語~美しく妖しく、心を奪う和風幻想譚
物語の主人公・琴平(きんぺい)は武家屋敷で奉公している少年。彼は恩人である嫡男の虎之助(とらのすけ)や女中の松枝(まつえ)とともに屋敷を出奔し、辿り着いた先は、遊郭を営む隠れ里でした。
胡散臭い楼主、艶やかな太夫、遊女見習いの少女が織り成す華やかさの中に潜む違和感。そして、里に咲く美しい桜の花々には、どこか怨念めいた神秘さが漂っています。その花の精とも言えるような存在、カセイが現れ、物語にさらに妖しげな彩りを加えます。
隠れ里の謎が徐々に暴かれてゆく過程と、その結末に、読み手は驚かされることでしょう。
タイトルに含まれる『桜ノ奇』の「奇」という文字には、物語を通じてさまざまな意味…続きを読む - ★★★ Excellent!!!幻想的な遊郭で起こる、衝撃の出来事に――
お話は、母を殺された主人公の琴平が、強くて優しい武士の主人に拾ってもらうところから始まります。
なるほど武士道かつ忠臣のお話かな?
と思ったらそのすぐ後に、えっ?そうなるの?と驚きます。
なるほどこうなるのか――と思ったらさらにまさかの衝撃展開がやってきます。
いい意味で裏切られまくります。
そしてお話はハラハラドキドキの展開に。
もう登場人物たちの行く末を心配しすぎて落ちついていられません。
さて、このお話の素晴らしいところは、目の裏に浮かぶような幻想的な景色です。
遊郭や桜がロマンチックで、そこに人の感情が丁寧な描写で重なっていきます。
ハラハラドキドキを味わいながら幻想的な…続きを読む