INTERMISSION
四章までのあらすじ
(いくつかネタバレを認めつつ、これまでのあらすじと各話ガイドを振り返ります。
このあらすじはミステリ的なフェアネスを一切考慮しないものとご了承ください)
Prologue: 壁の崩れる音 (2033/05/01 22:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088655629959
2033年。後に第三次世界大戦と呼ばれるであろう戦争集結から3年後の世界。
謎のAIチャット、The Final Answer がリークされる。
AIバブルの終焉とともに、AIは市場の期待に応えられないことがわかり、ブームは既に過去のものになっていた。
しかし絶対に答えられないと思われた質問(自分の氏名、所属、その日に食べたもの)に、The Final Answerは答えを出し、平然とプライバシーを暴き出してしまう。
大学生・不動馨はこれに衝撃を受けた。戦後、個人情報やプライバシーは国によって管理されているはずなのだから。
NNN社はThe Final Answerを直ちに閉鎖し、説明会のためアンバサダーを選出した。
Chapter 1: アンバサダーたち
高度なプライバシーを暴き、全ての質問に答えると豪語するThe Final Answerとは何なのか――長野県山中のNNN研究所に八人のアンバサダーが招待された。
不動は、そこで著名な探偵・茨悠遠と出会う。彼女は、計算機科学の研究者から探偵に転身していた。
茨は、The Final Answerの正体についても何らかの着想を持っているようだった。
既存のAIはチューリングによって提唱され、予言された人間の模倣に過ぎない。そして言語は数学であるが、AIの言葉は数学ではないと茨は語る。The Final Answerは、唯一の例外たり得るのだろうか?
出発 (2033/05/10 11:00, 9:00, 11:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088655749597
松本市の駅前に集ったアンバサダーらは、バスで山中の研究所へ向かう。携帯電話サービスの圏外であった。
〝お化けがでるらしいよ〟 (2033/05/10 10:00-)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088707851493
バス車中、不動は研究所について調べる。
その研究所では、踊る幽霊の姿が度々目撃されていた。
不動は、茨にThe Final Answerが個人情報を学習したLLM(大規模言語モデル)によるAIである可能性を尋ねる。
茨は原理的に不可能ではないものの、技術的な問題から難しいだろうと答えた。
ツアーのしおり:研究所での過ごし方について (2033/05/10 11:30)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088778250809
研究所に到着したアンバサダーらがセキュリティチェックを通る途中、本来一台しか所有できないはずのスマホを二つ持っていた新聞記者・千束が取り上げられる。
研究所は、スマホ類の持ち込みを厳格に監視される、ジオフェンスと呼ばれるセキュリティの他、スマートロックを全面的に採用していた。
プライバシーの侵害であると激怒する団体職員・堂山に対し、周囲は冷ややかな視線を向ける。戦争でのスパイ対策を経て、プライバシーというものは既に有名無実のものになっていたからだ。
スマホを識別する固有IDの存在が示される中、秦だけがスマホを持たないことが明らかになる。
彼等は宿泊棟へ向かうと、季節外れの降雪が始まっていた。[降雪] (2033/05/10 12:00) https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088842225843
茨悠遠について (2033/05/10 13:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088904072978
不動は茨に就職の相談をする。
茨はプログラミングと数学の関係について不動に説明することを断念し、「全ては数学である」という。
アラン・チューリング(1) https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093088959340278
アラン・チューリング(2) https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089020116663
コンピュータの父である、暗号学者アラン・チューリングはAIの父でもあった。チューリングは知性と脳の仕組みを切り離して論じたが、それはかつてのAIブームを予言するようでもあった。一方、彼の彼の死は謎に包まれている。
AIは数学であると考える不動に対し、茨は「言語は数学であるが、AIの言葉は例外である」と示した。
知性のある、汎用AIが実現されれば自分の質問に答えるような情報の探索が可能かも知れない、と不動は考える。
だが、チューリングらの議論によれば、知性を持つ汎用AIは実現不可能であるのだ。
茨は、居合わせた秦に対してはコンピュータは難しい数学ではないと言い、代数を引用して言語と数式について自説を展開する。
そして「コンピュータは人間であった」ことを示す。
Chapter 2: 不気味の谷
説明会で、奥村所長によってThe Final Answerの正体が明かされる。
そのコアはTFAと呼ばれる、クオリア(知的好奇心)を獲得した最初の汎用AIであった。
実現不可能なはずの汎用AIがなぜ――その向こうには更に秘密がある。
不気味な情報処理 (2033/05/10 14:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089113095220
所長・奥村と三人の住み込み研究員により説明会が開催される。
ヴィーガン・毒島は率先して謝罪がないことを指摘するが、奥村の態度は彼らの予想を超えたものだった。
混乱、困惑、激怒するアンバサダーらをよそに、奥村はThe Final Answerは旧来のAIと異なり、論理的推論に基づいて回答するものであると語る。
知的好奇心の怪物 (2033/05/10 14:15)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089179110459
所長・奥村は、チューリングへの敵愾心を隠さず、旧来のAIを「何も知らない」、役立たずだと断ずる。
The Final AnswerのコアシステムであるTFAは、クオリアを持ち、物事を理解する最初のAIであり、この世の全てを理解しつつあると話した。
奥村は饒舌に煽動するが、安全性について言及することはなかった。
怪物に関する質疑応答 (2033/05/10 14:30)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089354736877
アンバサダーらは質疑応答によってTFAへの理解を深める。
奥村は「諸君がここに滞在する三日間のうちに、必ずTFAの画期的な側面を目にする。そして理解する。我々が、驚嘆すべき知性を手に入れたことを。次に受け入れる」と予言した。
堂山、毒島らの抗議をものともしなかった奥村だったが、阿部の「TFAは法律を守るのか」、また秦の「流通していないはずの自分の個人情報をどこで入手したのか」という素朴な疑問には追い詰めらる。秦だけは経済的、政治的事情からスマホの類を一切所持していなかったのだ。
奥村は、TFAが理解を得たという確認方法については方針を示したが、仕組みについて秘匿する姿勢を見せた。
記者と探偵の関数 (2033/05/10 15:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089504909576
奥村に招待を受け、茨、不動、千束が所長室を訪れる。
前室での待機中、千束は文系として従来のニューラルネットと関数についての説明を茨らに求める。
茨は数学とは抽象化する学問であり、抽象化の鍵となる関数は射影(変換)であり、述語でもあると話した。
嘘つき村の論理パズル (2033/05/10 15:30)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089601980698
奥村に招かれ、所長室へ入る。
奥村は知性の一例として千束に命題論理を説明する。
その途中、TFAはその場に探偵がいることに密かな関心を示した。
そして奥村は、TFAが理解を得たヒントとして、ヒューマノイド・TIFAを紹介する。
謎の中心へ (2033/05/10 16:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089802738716
TIFAはTFAを脳に持ち、TFAと直接対話可能なインターフェイスであった。
付近で目撃された踊る幽霊の正体は、このTIFAであるに違いなかった。
TIFAは「退屈」であると話し、不動らを大いに動揺させた。
奥村は、秦の質問について不安を漏らした。TFAの研究について会社との軋轢があると語り、TIFAを公開する方法についてアイデアを求める。
Chapter 3: 計算可能な殺人
雪の中、TIFAはバレエを舞った。
ひとときの平穏が続くと思われたとき、殺人事件が起こる。
クローズドサークル、ジオフェンス、二重の密室、ふたつの死体。
解読不可能なダイイングメッセージを受けて、探偵・茨悠遠は捜査に乗り出す。
くるみ割り人形の夢 (2033/0510 18:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089920125014
アンバサダーの歓迎会が開催され、不動はあちこちに就職相談をした。
屋外に無数にある防犯カメラが屋内には一切ないことが指摘される。
積雪のため、広報・真鍋が帰宅できないことが明らかになった。
歓迎会が行われる背後で、不動はひっそりと雪の中で踊るTIFAを目撃する。奥村はそれを「〝接地〟のひとつ」であると説明したが、不動には理解できなかった。
秘密 (2033/05/10 19:30)
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アンバサダーらがTFAについて話したところ、秘密がばれることは受け入れられない、恐ろしいという意見が多勢であった。
彼等も不動と同様、AIには答えられない前提の質問をし、それに答えられたことで衝撃や恐怖をもってアンバサダーになったのだ。
そんな中、秦だけが秘密がばれることなど恐れないと語る。流通していない彼の個人情報について、TFAが答えられた理由を話した。
断章 (???)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093089984500165
人知れず悪意が動き出していた。
ヒトの夢 (2033/05/10 22:00 - 2023/05/11 2:15)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090088372202
不動が一日を振り返る中、ネットワーク障害が発生する。
深夜、悪夢にうなされていた不動は真鍋によって突然起こされ、招集される。
異変のはじまり (2033/05/11 2:15)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090148863663
講堂にはアンバサダー全員が招集されていた。
真鍋は、奥村が密室内で負傷し、救助する必要があると話した。現場の所長室へはその前室を通ることでしか入れないが、前室が内側から施錠されており突破方法がないのだという。
奥村が倒れていることをインターンの研究者・志木が屋外から窓越しに撮影したことで事態が発覚した。
また、研究所のネットワークが不可解にダウンしたまま、外部との連絡も、TFAへのアクセスも不可能になっていることが明らかになる。
誰かがTFAを葬るために所長を刺したのではないかと騒然となるアンバサダー。そこへ現れた警備員の内田が私物のスマホを持ち込んで警報を鳴らし、事態は混沌とする。
密室を暴く (2033/05/11 2:50)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090309345373
前室のドアは暗証番号式だが暗証がわからず、鍵を紛失していた。
堂山のピッキングによって突破し、そこでバラバラに破壊されたTIFAの残骸を発見する。
パニックになる毒島に、激昂する千束。
だが更にその奥のスマートロックのドアも施錠されていた。
ここを開けることのできる唯一の鍵となるスマホは、志木の撮影した動画によればこの中にあるのだ。
現場検証 (2033/05/11 3:15)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090369935188
ピッキング不能で合鍵も存在しないこのドアを火災報知器の発報で抜けると、そこには背後から数カ所を刺された奥村が息絶えていた。
医師であった秦の検死によると死亡推定時刻は21:30から翌1:30の間とされた。
現場に落ちていたスマホはまぎれもなく奥村のものであり、所長室はイン・ロック状態であったのだ。
探偵・茨悠遠は真鍋の捜査依頼を拒否。
現場にあったホームビデオから、TIFAが奥村の亡き実子をモデルにしていたことが暗示される。
早朝、不動はたまたま遭遇した茨に雪の中でTIFAが踊っていたことを明かす。彼にはその理由が全く理解できなかった。
密室殺人の定理 (2033/05/11 5:30)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090542133013
TIFA内部のデータは、キルスイッチの発動によって全て暗号化されていた。暗号化の時刻は概ね22:35前後であること、バッテリの残量が不可解に減っていたことを知らされる。
更に、住み込みのインターン・志木がTIFAから送付されたダイイングメッセージを発見した。メッセージの送付時刻は22:32、ネット障害の起こる直前であった。
それは、言語であって数式である、プログラミング言語で書かれていた。いくつかの小定理からなる〝密室の大定理〟を名乗るものだった。
志木によればそれは、TFAが解釈し、計算する専用の言語として設計されたものである。同時にTFAにアクセスできなければ、この全体像を知ることは不可能。
茨はこのメッセージが解読不可能であることを看破、証拠能力を疑問視する。彼女はこの件について慎重過ぎるように見えるが、知的好奇心に負け事件の捜査を引き受けることにした。
Chapter 4: 囚人のジレンマ
検討の結果、密室は予想を超えて強固なものだった。
捜査が暗礁に乗り上げる中、TIFAのメッセージについてある重要な着想がもたらされる。
しかしそれを検証するには、各人の秘密に踏み込む必要があった。
正体不明の九人目のアンバサダー・ゲーデル、そして過去から現れる殺人者の姿。
浮かんでは消える可能性の中、たったひとつの光明が見出され――。
鍵 (2033/05/11 11:30-)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090701231649
茨は全員を集め、状況を整理・共有する。
凶器の持ち込みルートが不明であること、昨夜から研究所は孤立状態にあることを確認した。
志木による技術的な説明により、スマートロックと固有IDは暗号方式を応用した実績のあるもので、所長室の唯一の鍵をコピーすることは不可能であるとされた。
所長室の鍵は室内に残されていたもののみ、合鍵の存在が否定されたことで、現場の密室の完全性が改めて浮き彫りになる。
また、スマートロックの鍵の操作はログに残される仕様になっていたことから、密室が作られた時刻が確定する。
同時に、まだ復旧しないネットワークについて疑念が向けられる。果たしてこの障害は人為的なものなのか?
そもそも抽選で集められたアンバサダーに奥村を殺す動機がいるわけがないという漫画家・阿部の主張がある中、純粋な抽選ではなく、選定は奥村に一任されていたことが明らかになった。
無理心中説を提唱する堂山に対し、真鍋はこれを動機の面から否定する。TIFAと奥村を知る者には真鍋の言葉が響いた。
彼ら黙祷を捧げると同時に、犯人探しが始まった。
第二の鍵と動機について
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093090990021125
前室のロックの暗証番号について再度検討がなされる。
TIFAが暗証を盗み見て、The Final Answerに鍵の暗証番号を尋ねた人間がいるのではないかと言われたが、その可能性はないという。
加えて、TIFA自体にスマートロックを突破する能力がなかったことも示される。
動機は秘密を守るためなのではないかと議論される中、再び奥村自殺説が取りざたされた。
魂の本質
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091102586538
自殺ははっきりした理由があってするとは限らないという意見と、チューリングも自殺していた事実から奥村の自殺説が再度取り沙汰される。
チューリングがAIを脳の仕組みから分離できたのは、『魂の本質』と題された手紙にある、彼の哲学の影響があると茨は話す。奥村は、全く異なる死生観を持っていたのだ。
更に真鍋は、奥村とTIFAの関係を明かすことで自殺説を否定する。その事実はアンバサダーの多くにとっては受け入れ難いものであった。
世界の終わりの扉
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091300379123
アリバイの捜査が始まる。スマートロックには鍵の操作について記録が残されていた。
住み込みの研究員らに会いに地下のラボを訪れた茨と不動は、地下エレベータホールで「世界が終わるまで開かない」とされる巨大な鉄扉を見つけた。
強弱の差はあれ、アリバイらしきある者が多数を占める中、秦と堂山には一切のアリバイがなかった。秦は、スマホの代わりに貸与されたデバイスを紛失したのだという。
アリバイからの犯人探しが不首尾に終わった茨と不動。
茨は、奥村とアンバサダーとの唯一の接点がThe Final Answerを介して行われた質問にあることから、ダイイングメッセージと各人の質問には関連があるのではないかと話すが、アンバサダーの多くは自らの質問を明かしたがらない。彼らの質問の多くは不動と同様、AIの性能を試すつもりで行われた、秘匿性の高いものだったからだ。
全員に聞いてみようと提案する不動に対し、茨はメッセージの扱いには慎重を期すべきだと主張した。
命題 (2033/05/11 18:00-)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091342584067
しかしアンバサダーらの前で、志木がダイイングメッセージの解読が可能になったと高らかに宣言した。
アルファベット一字で示される命題が彼らのイニシャルに対応し、定理は彼等がThe Final Answerに尋ねた質問に対応する。
このメッセージの言語設計者である志木は、アンバサダーに対してこの言語の説明を行った。
ゲーデル文
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091405680557
初歩的な論理演算に加え、〝推理の演算子〟として→が説明される。
例として不動と茨が自らの質問を明かし、それぞれに対応する定理tF,tIの中身が志木によって検証される。
Eggはイースターエッグであって意味はないのではないかと茨は語るが、そもそもなぜダイイングメッセージなのに犯人が示されていないのかということについては謎のままである。
毒島はこれらに納得せず、こじつけだと拒否反応を示す。
しかし茨がメッセージから逆算し、ここにいない九人目のアンバサダーGの存在を予見し、更にGが何も質問しなかったことを真鍋が証言した。
仮にGをゲーデルと呼ぶとし、その人物が潜伏している可能性を検討すると、ないとは言い切れなかった。真鍋はゲーデルのスマホの固有IDも登録しており、鍵として使えるようになっているはずなのだ。彼女は数日ぶんの防犯カメラの映像をチェックすることになる。
メッセージの解釈の妥当性が高まった。
秦の提案で、自ら質問の内容を告白することになった。
Hの定理
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091597827012
秦の質問が明かされた。
彼の質問は、彼の中学時代にかけられた盗難の容疑に関わるものだった。
The Final Answerは、その犯人を答えたのだという。
秦の証言をTIFAのメッセージに当てはめてみると、いくつかの興味深い可能性が明らかになるものの、謎の深まる結果となった。
C,Dの定理(出題編) https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091803183877
C,Dの定理(解決編) https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093091960267972
続いて千束が質問内容を明かした。
彼と堂山は大学時代同じサークルに属し、密室じみた洞窟の湖で部長を死なせていた。
千束の質問とその答えを元にTIFAのメッセージを検討すると、ある傾向が浮かび上がった。TFAは、千束の質問に答える上で堂山の定理と矛盾しないような論理式を採用していたのだ。
千束はその事件の後悔を引きずり続けており、彼が続けて行ったさらなる質問でThe Final Answerの答えは彼を落胆させるものだった。
堂山が部長を殺したというのだ。
千束は茨にその答えの根拠を尋ねる。
茨は、The Final Answerの回答を支持し、事件の裏の出来事について考えを披露する。
A,B,E、そして物言わぬゲーデルの定理について (2033/05/11 21:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093092230289324
解散後、茨と不動は残る定理の解読を試みる。堂山は過去に殺人に関わった可能性が高いが、奥村殺しの犯人かは大いに疑問である。
アリバイ工作を再検討すると、TIFAと奥村の殺害時間をずらすことで犯行時刻を誤認させられるのではないかというアイデアに行き着くも、それで意味のある工作をするには非現実的なハッキングのテクニックを想定する必要があった。
不動は奥村の語った〝接地〟について思いを馳せ、ゲーデルの正体について誰かの別名ではないかと茨に尋ねる。
しかし茨はこの点についてもこの時代誰かになりすますことは非現実的だと指摘し、不動は別人として正体を偽ることの難しさについて考える。
茨によれば、阿部の事件と毒島の事件はそれぞれ報道され、解決済みなのであり、それを合わせればある程度解釈は可能である。
しかし文脈が異なると指摘する不動に対し、茨は言語は文脈がなくては意味を為さないが、その異なる文脈にこそTIFAの本意があるのではないかと考える。
知性の本質 (2033/05/11 22:00)
https://kakuyomu.jp/works/16818093088589761143/episodes/16818093092391485087
再度現場を訪れた茨と不動は、TIFAの残骸を調査する。
調査の傍ら、茨は〝接地〟と身体性を関連付けてTIFA本来の意味、そして知性との関わりについて自説を披露した。
TIFAには極めて脆弱で殺傷力が皆無であったが、それだけに踊ることにこだわっていた理由について不動はまた解らなくなっていた。
所長室でいくつかの仮説を再検証した後、彼らは天井のダクトを発見する。
人間ひとりが人によってぎりぎり通れるかどうかの幅のそれは、清掃されており目立った痕跡もない。通れたとすれば管理棟の屋根の上にのみ出られるものだった。
カバーがボルトで止められていたことから、茨は密室からの脱出に使うことは難しいとするが、不動はこれを使って密室を構成できるのではないかと考えた。
五章予告:
Chapter 5: 攻撃
「死んでしまえば理系も文系もないじゃないか」
終幕へ向けて、究極の反知性がアンバサダーらを襲う。
第三の犠牲者、第四の犠牲者、第五の犠牲者……そして。
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