第13話

ドアまでを2人でフラフラしながら目指して、やっと玄関に入った時俺は脱力して玄関に倒れこんだ。



「あぁっ!千秋大丈夫!?」



玄関の鍵を絞めていた紫季は慌てて俺に駆け寄った。



「ん………」



もう言葉が出ない。

……苦しいよ、紫季。



「部屋までもう少しだよ」



上から顔を覗き込んで来る紫季の長い髪が、俺の頬をくすぐった。

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