第14話
「ん」
唇を突き出してみる。
「何?」
「チューをくれ」
「あげません」
問答無用で体を起こされて、部屋までまた紫季に掴まって歩きだす。
「紫季ぃ~おんぶ~」
「バカ言わないでよ」
ふふっと笑ういつもよりちょっと近くにいる紫季。
俺の親友の彼女。
大好きな紫季。
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