概要
森の奥深くに棲む小説家の恐るべき正体とは!?
森の奥深くに棲む小説家に隠された恐ろしい秘密があった。昼間は決して屋敷から出ることはなし。夜中に起き出して小説家は小説の執筆に勤しむ。小説家は屋敷の地下で恐るべき化け物を飼っていた。その正体とは? 隠された真実が今、解き明かされる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!怪物的作品、と呼びたくなるダークで熾烈な物語
とんでもないパワーに満ちた作品でした。読んでいて圧倒されます。
作品の完成度もさることながら、エピソードの中から滲み出る情念の強さや、『倫理』を踏み越えた先にある人間の業の深さなどが、強烈に読む者の脳を揺らしてきます。
物語は、人里離れた土地で屋敷に暮らす『私』の一人称で始まります。小説家として成功しているものの、なぜかその土地を離れられず、人に姿を見られることも拒否している主人公。そして彼女の傍では「直視することを避けたくなる『何か』」がいることがほのめかされる。
この設定だけを見ると、ホラーに詳しい読者ならH・P・ラヴクラフトの『ダンウィッチの怪』を思い出すことでしょう。「…続きを読む