全てを諦めた生贄花嫁の心をとかすことは出来るのか?

キャッチコピーを見てくださいよ。

『好きになるとか、幸せな家族とか、そんなの私には無理だから。』

悲しいじゃないですか。
これね、ヒロインの紬ちゃんの言葉ですよ。
あらすじを見ていただければね、紬ちゃんがこれまでどんな生活をして来たかっていうのがわかるかと思うんですけど、養女として名家である月城家に引き取られてですよ、そこで虐げられてたんですよ。しかも引き取った目的も明確で、アヤカシに花嫁として差し出すためだっていうんですから、てめぇらの血は何色だ!って話です。

いや、それでもね?
まぁほら、言うてもですよ。

最近はこの手の婚姻譚って、そうはいっても旦那様がお嫁さんにぞっこんラブで、ていうかそもそもアヤカシ側が「人間の花嫁様だ!わーいようこそー!」みたいな感じで、そんでお嫁さんも最初は異形達にビビりまくっていたけど旦那様は超イケメンだし、優しいし、なーんだハッピハッピー!って感じで、えっ、まさかそんな幸せになるなんて聞いてないぞ、えーん悔しーい、そんじゃあそっちの娘じゃなくてウチのほんとの娘を嫁にしてくださーい!なんつって養父がしゃしゃり出て来ーの、それを門前払いしーの、ていうかウチの嫁にこれまで酷いことしやがって!お前らの家潰してやる!みたいな感じで、その間もお嫁ちゃんはデッキデキに愛されてる感じじゃないですか。

なんていうの、憂い顔なんて嫁ぐ瞬間だけっていうかね?あとはもうデッキデキに愛されちゃうから、もうハッピハッピフゥッフーじゃないですか。デッキデキに愛されるって何。

紬ちゃん、全然そんなことない( ;∀;)

だってそもそも『ウェルカム花嫁!』ってのが『霊力もりもりの花嫁を(物理的に)いただきます!』ってやつなんですもん!まさに生贄花嫁!そんなぁ!

ですが皆さん安心してください。タイトルにご注目。

『アヤカシ狐からの溺愛を』

気付きました?
ある!溺愛要素、ある!!
タイトルに書いてるってことは、まず間違いなくタイトル通りのことが起こるってことなんですよ!(力強く当たり前のことを言う)
ええ、それはもう頑張ってます。旦那様、頑張ってます。紬ちゃんの心をとかそうと、自分に向かせようとめっちゃ頑張ってます。
これを乗り越えたらきっと、もうラッブラブの夫婦になるはずなんだ。頑張れ旦那様。めげるな旦那様!

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