寂しさを抱えた女性の心にするりと入ってきた、魅力的な年下の男
- ★★★ Excellent!!!
帝の貴妃として、後宮で穏やかに過ごしている淑華。
食うことに困っている貧しい人たちから見れば、幸せな暮らしかもしれません。
ですが、淑華は後宮で存在を示したいわけではなく、帝の愛を欲して他の妃の動向に目を光らせているわけでもありません。
常に一歩引き、帝の良き友として物分かりのいい女性を演じている。
自分の望みから遠く離れた人生が、淑華に諦めと孤独をもたらしているのでしょう。
ですが、10歳年下の威龍との再会が、淑華を変えます。
本来の淑華は、もっとずっと情熱的な女性なのかもしれません。それこそ、すべてを投げ打ってもいいから、心から愛する人と一緒にいたいと願うほどの。
淑華は帝の貴妃です。そして、威龍は帝の息子。二人が愛し合うのは、背徳的であり、禁断であり、死をも意味します。
読者は、二人がどうなっていくのか。帝にバレないのか。未来に何が待っているのか。
ハラハラしながら、読み進めることでしょう。
二人の愛がどうなるのか。どこに辿り着くのか。
最後の最後まで、ドキドキしながら読んでみてください。