帝の愛なき後宮に現れた美しき皇子
- ★★★ Excellent!!!
15歳で後宮に入って以来二十年、ずっとそこで生き続けている淑華。
おかげで後宮内では序列二位という高い立場にいるのですが、後宮であるような権力争いなどからは一歩引いた立場にありました。
というのも、帝にとっては国を治めることこそ第一であり、後宮もそこにいる女性たちも、そのために有益かどうかが第一というのを知っているから。そのため、どこか虚しさすら感じています。
そんな中彼女が出会ったのは、流刑地から戻ったいわく有りの第二皇子、威龍。
十八歳前にも幼き彼と出会ってはいるのですが、その時とは見違えるくらいに、そしてどこか怪しくも魅力的な男へと成長していました。
もちろん、どんな男性になっていようと、淑華は帝の者。
そのはずなのに、次第に彼に惹かれていくことに。
しかし彼には、何か秘めたる目的があるようでした。
後宮という、外界とは異なる特別な場所。そこで生き続け、真の愛を受けることのなかった淑華。
彼女の運命は、どのように変わっていくのでしょう。