ぶっきらぼうで、しかし心優しく真っ直ぐな主人公
そんな彼が、あらゆる壁に直面し傷付きながらも仲間と共に泣いて笑って突き進んでゆく
まず、これだけで面白いですが……私が感じた話の骨子は以下の通り
望外の力を持ち、己の信念に殉じて全てを失った青年のお話であり、再生の記録
清濁併せ呑む、良いも悪いも受け入れるって言葉では簡単です
しかしそこから一切目を逸らすことなく、真っ向から立ち向かっていく姿
それは正義の決してなり損ねなどではなく、誰もが一度はそうした生き様を貫きたいと願う、人間の辿り着ける本当の強さでしょう
こう書くと堅苦しく感じさせてしまいますが、しかしながら本作は純粋にエンタメ小説としての完成度も非常に高い
主人公スルトの竹を割ったようなユーモアセンスやツッコミ、個性的かつ魅力的な登場人物との絡みにも緩急があり、読む手が止まりません
世界観の練り込み、伏線の張り方もワクワクさせてくれます
敢えて最後にしましたが、戦闘描写とメリハリの効かせかたも凄いですよ
この一点だけでもオススメです
年末年始、積読キャンペーンのお供に是非!
ある日、少年スルトは啓示をうけます。
立ち上がれ、目覚めよ、と。
それを信じ、彼は「テミスの剣」として女神に命を捧げ、王国に忠誠を誓ってフェンリル騎士団に入りました。
尊敬する先輩。心を許せる友。守るべき国民。誇らしい使命。
充実した生活を送っていた彼に、国王は突然非情な命令を下します。
敵軍打破のために、隣国を焼け、というのです。
それが平和のためになるのだ。王国のためになるのだ、と。
スルトはそれを信じ、敵軍何十万人を消滅させます。
その結果、何が産まれたのか。
新たな戦乱が産まれ、先輩や友、師は死に、国土は瓦礫と化しました。
「自分の信じた神とはなんだったのか」
スルトは深い反省と悔恨にさいなまれ、祖国を発って旅に出ます。
そして出会う、新たな友。
そこから知る、戦乱発端の真実。
なんかこう書くと、ものすごく暗くてじっとりとした物語かと思いますが(というか、私は序章でそう思っていました)、1章からはどんどん明るく、時にコミカルに物語が進みます。
キャラクター同士のかけあいもテンポがよく、だからこそスルトの心の闇が対比として濃くなるような気もします。
物語にはどうやら壮大な謎と伏線が張り巡らせており、いまだその全容は見えていませんが、個性的なキャラクターも多く、興味は尽きません。
スルトの贖罪の旅。
どうかみなさまもお付き合いくださいませ。
とにかく読んで見てほしい、そういう作品です。気付いたら読み進めてるはずだから!
スケールの大きな本格ファンタジーです。
神話や伝承などに詳しい人はニヤリとする設定なんかもあったり。
バトルもロマンとリアリティが同居する熱いものです。シンプルにかっこいい。
物語は軽くはないです。ユーモアに富んだギャグやハートフルな話を挟みつつ、納得感のある厳しい展開には唸らされます。
上記の通り本格的でありながら、
大変読みやすく続きが気になるんです。
魅力が沢山あるからですが、私は、
登場する全ての人間が活き活きとしている点を挙げたい。
親友、新たな仲間、恩師、モブ、悪役に至るまで、苦しい世界の中で懸命に生きている。この姿がね……シビアな展開の中でどうにも光り輝くのです。
長くなってしまいましたが、応援のレビューでした。
強すぎる力 強すぎる願い
そこで得たものは果てしない絶望
友との別れ 恩師への想い
少年の得たものは深く深く心に負った傷跡
信じたものに救いはなく
現実という残酷な真実に涙も枯れる
正義の味方でありたい
少年の絶望と切望に、ただ渇望する炎のような感情が沸々とわきあがる
すべてを背負い旅立つ少年
新たに出会う仲間との絆
そこでなお、巻き起こる悪魔のような悲劇
少年は誓う
その身を焦がし 悪を焼き払うと!
熱いバトルに想い、キラリと光るユーモア!
みんな主人公!と感じるくらいに!
敵味方入り乱れて魅力が輝く本格ダークファンタジー!
彼らの果てしない旅に、あなたの心を焼き焦がしてみませんか!!!
正義の味方になりたかった主人公スルトは、気付いた時には大量殺戮者と化しておりました。結果、恩師も親友も失います。
まあ、物語の概要は必要ないと思うので割愛させていただきます。
私のおすすめポイントをいくつか挙げましょう。
・キャラが立っていて、個性的!なんなら主人公が一番大人しい?
・そんな個性的なキャラたちの掛け合いが、素晴らしく面白い。
・戦闘描写にこだわりを感じます。ちゃんと映像化されるほどの解像度と表現力により、臨場感がとてもあります。
・色んな神話などを織り交ぜて、作り込まれた独特の世界観ではありますが、随所にこだわりがあって、違和感のない世界を創り上げている。
・話の展開やテンポが良くてサクサク読める。(残念ながら私は時間がなくてボチボチですが)
今のところこんな感じですかね(*´ェ`*)また読み進めたら更新したい。
アフター•C=ジャスティア。とあるトレジャーハンターは、手にしたその本を我慢できずに開いた。
〜〜〜〜〜
主人公スルトは、霊魔と呼ばれる魔物の群れに父親と共に囲まれてしまう。
しかし父親は決して臆することなく自らを巨大な人の狼の姿へと変え、圧倒的な力を以て消滅させた。
霊臓、ソウルハート。
悠久の時を経て託されてきた力というそれを、スルトも発現させるのだが。
視界を染め上げるほどの荒々しい炎で霊魔を焼き尽くす様を見て恐怖を覚える。
「それはお前が優しい心の持ち主だからだ」
『霊臓』は使い方次第で人を守ることも殺すこともできる。
だからこそ父親の「人を助ける男になれ」という言葉に導かれ、彼はフェンリル騎士団入学を目指す…!
入団試験の当日。山のように大きな巨人の群れが自身を陛下と呼ぶ夢を見る。
彼の正体とは、そして『霊臓』がもたらす未来とは!
重厚なるダークファンタジー、始まります!
皆を守れる正義の味方になりたい。
小さな頃から、純真にそう願い、騎士の修行に励んでいた少年が主人公のファンタジー作品です。
だけど、彼の力は強すぎました。
あまりに強すぎた。
そんな少年が、血で血を洗う戦乱の時代に生まれてしまったら、どうなるのか?
彼は自分が夢見た正義の味方でいられるのか?
その答えは、夢である本物の騎士となり、初陣へ挑んだとき、〝正義の味方〟の現実を知る事になります。
そこで見た戦場の光景は、そこで彼が求められた行動は、彼が目指していたものとは何もかもかけ離れたものでした。
そう、正義の味方など求められていなかった。
暴力によって相手を廃除する力しか、求められていませんでした。
そして、彼はそんな正義の味方とはかけ離れてしまった自分を、否定するしかありませんでした。
これは、そんな自分の何もかもをも否定した、正義の味方のなれの果て――炎魔と呼ばれるものが、一人の人間として再生していく物語です。
ある日、少年は夢を見た。
巨人たちに崇められ、陛下と呼ばれる夢。待っていた、と。
『我ら一族は、陛下に絶対の忠誠を誓います』
少年は否定する。それは自分ではないと。しかし巨人は言う。
『四千年前より存じております。尊き陛下の御名、忘れるはずがございません』
少年は目が覚めた時、そのすべてを忘れていた―――。
主人公スルトはフェンリル王立騎士団に入団するため、試験を受けていた。結果はもちろん入団を認められる。彼には譲れないたったひとつの信念があった。それは、
『テミスの使徒であり、テミスの剣として王国の敵を打ち砕く使命を持って生まれた』
という、妄信じみた思想。その台詞は作中序盤によく彼が口にするのですが、この信仰心が後にあんな大惨事を招くとは、主人公も読者も想像していなかったはず····。
この物語はテンプレを排除し、新たな試みで練られた、作者さま渾身の作品となっており、分類的にはダークファンタジーとのこと。確かに、これはダークファンタジーであり、仲間との絆もあり、なによりも主人公が苦悩しまくる成長物語。
純粋にファンタジーを楽しみたい方はぜひこの作品に触れてみると良いでしょう。
中盤から出会う新たな仲間も超魅力的✨で、バランスがすごく良い。仲間と出会い、主人公がどのように変化していくか、この辺りも楽しみな作品です。もちろん、バトルの描写も素晴らしく、読んでいてハラハラすること間違いなし!
プロローグが鍵になる気がするので、こちらもお見逃しなく(*'ω'*)b
オススメの作品です♪