吹っ切れずに何かを引きずっている。そんな男性の心理が良く描かれている。読みながらどこか懐かしい記憶を擽られた読者もかなり多いのではないだろうか。掌編サイズに男女の心の内が存分に秘められた一作である。
鞄一つの扱いでそこに関わる男女の心境がありありと思い浮かぶ。一つの恋にけじめをつけて新たな恋へと踏み出すワンシーンが自然な筆致で描かれる。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(185文字)
別れを切り出す際に自分が悪いのに胃と心が締め付けられる。そんな若かりし頃の苦い一ページを思い出すような一話でした。
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