『ありふれた物語』というタイトルだけど、中身は『ありふれてない物語』

すでに魔王が倒されてしばらくたった平和な世界。

そこを旅することになったのはモブっぽい村人少年+かつての英雄のなれの果てな鳥さん+かつての勇者っぽい姿をした槍使いのお姉さん+胡散臭いお嬢様。

彼らが軽妙な掛け合いを振りまきながらの、ドタバタ珍道中、といったお話しです。


『ありふれた物語』というタイトルには表の意味と、裏の意味があったりします。

表の意味は、世界設定。
平和な世界で大きな事件などは起こらない、一般モブ村人少年の物語である、という意味での『ありふれた』です。

裏の意味は。
徹底して非テンプレに徹して、流行にも乗らない、独自路線を突っ走るという意味での、『ありふれてない』という皮肉が込められてるように思えます。

主人公の少年が旅にでる経緯にしても、いかにも物語らしいロマン溢れる壮大な動機があったりするわけでもなく、ほんとにゆる~い、けどリアルな動機で出発することになったり、という。

冒険物語のお約束を徹底的にわざと外して、モブ少年がとってもモブらしい一般人として行動するところに、この作品の醍醐味があります。

そんなわけで、派手な冒険活劇、というより、モブ少年がどこまでもモブらしく行動する、ゆるゆる旅行といった雰囲気が心地良い作品。

『仁嶋サワコ(ニトウ)』様の近況ノートにキービジュアルがありますので、まずはそれを見ていただくと雰囲気掴みやすいかと思われます。


リンク↓
https://kakuyomu.jp/users/nitosawa/news/16818093073617279524

こんな方にオススメ

:軽めの雰囲気で気楽に読めるファンタジー旅行記っぽいものを読みたい方。

:のんびり雰囲気の中で繰り返されるノンストップの掛け合いを、ゆるゆる楽しみたい方。

:清々しいほどに独自路線を突っ走る作品が好きな方。

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