この旅路の先を目指して。

主人公ユウは影薄し。言葉通りに存在が薄い(人に認識されにくい)のですが、友人と呼べる者もいて、それなりに学校生活を送っています。なので暗い感じにはならず、ただ存在が薄い普通の男の子、という感じです。
彼の両親がまた面白いのです。息子を無視してガンガン話を進めていく両親ではありますが、ちゃんと愛は感じます。
この基盤があってこそのユウの冒険。黄緑色の鳥になってしまっている勇者のパートナー・トリオルースを人間の姿に戻すべく、長期休暇を冒険に充てることになるのです。

旅の途中で出会う、勇者にそっくりな短槍使いのお姉さん。富豪の娘の筈なのに謎すぎるお嬢様。三人と一羽の旅路で、ユウの中で疑問に思うことが増えてきます。表面に見えているものではない何かを感じ取り、得体の知れない不安も感じるようになる…。でも若い男子らしく可愛らしい女の子にドキドキし、仲間との友情も育みながら、しっかりと真実に向かっていこうとする姿には好感が持てます。
ユウが年齢的に子供であるということ、そして見守る大人がいるということを、優しい目線で描かれているところにも胸を打たれます。

ミステリー要素が強めですが、彼らのやり取りを見ているだけでも充分楽しませてくれますよ!
ユウたちの旅が、どんな結末を迎えるのか。
ぜひ、彼らの旅を見守ってみてください(^^)!

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