暴力的なオリジナリティに殴り倒され、破壊的な世界観に酔わされちまう。

本作は、電撃大賞作です。

はい、これでもうこの作品の面白さは約束されてて、これ以上レビューする必要なんてありはしないんですが。

それでも語りたくなるのは、世界観のオリジナリティです。
舞台としては、現代日本っぽい世界なんですが、妖精がいるんですね。

その妖精というのが、これまたユニークな設定になってて、
妖精=物理現象の化身 なんですよ。

物理現象っていうのは例えば、重力、とかそういう概念ですね。
これが妖精という小さな女の子の姿として、そこら中を飛び回ってる世界です。
そらもう、ワラワラ居るんですよ。

主人公の側にもいるんですね。
しかもメイド服を着せられて、可愛い妖精がいるんです。

おい主人公。その服、どこで売ってるんだ。自分で作ったのか主人公? 
それともリカちゃん人形とかから奪ってきたのか、小一時間といつめたいけど、まあそういう世界なんです。

でもね。物理現象が人格をもって、好き勝手生きてる世界なんですよ。
重力とかが好き勝手生きてる世界。

わりと怖くね? ってことなんです。
ええ、怖いですよ。
プロローグでもその恐ろしさの片鱗がさっそく垣間見えます。

ファンシーで可愛いようで、とてつもなく恐ろしげな世界観。
絶対に他では見たことない、そして感じたことのない魅力がある世界に飛び込めると保証できます。

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