隣の不思議な異国人マリーさんは異質で危険な雰囲気を放つヒロインと、
平凡な男子高校生の心の揺れ動きを巧みに描いた短編ラブコメです
マリーさんの凛とした態度と愛刀への熱い語り口とのギャップは魅力的で、
教室という日常空間が一瞬にして非日常へ変わる緊張感が忘れ難いです。
マリーさんの刀で机を斬るシーンが絶妙です
ユーモアと恐怖を絶妙に交錯します
優が命を懸けてマリーさんを庇い告白する勇気、
甘酸っぱくもリアリティがあり、
二人のこれからを期待させる読後感が心にのこります
でも…この作者の他の作品を読めばもう少し別の視点も…
刀、女神、強い意志をもちつつ情の深い
ぜひこの作者の他作品と合わせてお読みください
本作は二条マリーさんという名前の女神を自称する美しい同級生に惹かれる高校生、佐倉優くんの物語です。
二条さんは、その容姿も出で立ちも言動もぜんぶ普通ではありません。
特筆すべきはその持ち物。
日本刀を持ち歩いています。
そして、些細な事で不埒者(自己判断)を斬殺しようとします。
正真正銘の危険人物なのです。
なのに佐倉くんは彼女から目が離せません。
好きにならずにはいられないのです。
さて。この危ない恋の行方はどうなるのでしょうか?
一点突破なデンジャラスラブコメディ。
みな様も、この危険な恋の行方を見届けてみてはいかがでしょうか。
ハラハラしますよ?
学生時代、私は隣の席にヒロインを求めてました。
隣の席に銀髪ロシア人が座らないかなぁ、眼帯ゴスロリ少女が座らないかなぁ、内気だけど実は人気ロックバンドのボーカル少女が座らないかなぁ、といつも考えていました。
大体は野球かラグビー部の男子が座っていました。
ともかく。そんな男の浪漫を描いたのがこの小説。ストーリー展開自体は、言ってしまえばありきたりです。ですが、この小説には他と違う惹かれるものがありました。
筆者の筆力が滅茶苦茶高いんだと思います。コメディなのかシリアスなのか判断がつかない文体で、結末が凄く気になります。結局ヒロインはどんな存在なのか、明言しないところも良いですね。
作者の確かな力量を感じる短編でした。