第11話 君といた夏を忘れない
僕は家につくと今日はあかりにメッセージを送ることにした。この前連絡先を交換しておいてよかった。そんなことを思いながらもメッセージを打つ。「この前は助けられなくて本当にごめん。でも僕はあかりのことが大好きなんだ。それだけは知っておいてほしい」このメッセージで本当にいいだろうか。沙奈とのこともあり不安になる。でも僕は思い切って送信ボタンを押した。するとすぐに既読が付き返信が来た。「ううん。私も早く気付けなくてごめんね。私も大好きだよ」この言葉を聞いて僕は心から安心した。気がつくと涙が流れている。泣きつかれて僕はすぐに眠りについた。重い足をなんとか動かしてドアを開ける。するとそこにはあかりの姿があった。その瞬間僕の足はとても軽くなり幸せな気持ちで包まれた。そのまま他愛のない会話をしながら学校につく。幸せに包まれていると突然先生に呼び出された。僕はヒヤヒヤしながら職員室に行くと先生は嬉しそうな顔で「あなたの作品が最優秀賞に選ばれました。3月21日に展覧会があるみたいだからぜひ見に行ってね」と言う。僕は一瞬時が止まったように感じた。僕は嬉しさで胸をいっぱいにしながら教室に戻る。するとあかりが僕の様子に気がついたのか「嬉しそうだね」と声をかけられた。「実は…」と僕は今までのことを話した。話を聞き終えるなりあかりは「良かったね!」と笑顔で言ってくれた。だから僕は「この作品今度二人で見に行かない?」とあかりに勇気を出して誘ってみた。するとあかりはすぐに「うん!」と答えてくれた。
今日は例の展覧会の日だ。とても僕は楽しみで待ち合わせの30分前についてしまった。でも待ち時間は一瞬に感じた。いつものように話していたら展覧会の会場についた。あかりは僕の絵を見つけるなり一直線にそっちへ走っていく。そこには大きく「最優秀賞」とゆう文字と「君といた夏を忘れない」という題名が大きく書かれていた。その絵を見たあかりは「これって私達?」と僕に尋ねてくる。「そうだよ」と僕は少し照れくさいながらも言った。するとあかりは「忘れてなかったんだね」と涙目になりながらつぶやく。「もちろん」と僕は笑顔で返した。僕が君と過ごした夏を忘れることはないだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます