第2話 約束の朝日高校

いよいよ今日が入学式だ。僕はあかりと沙奈と一緒にこの高校に入ることを約束していた。でももうその夢は叶わない。

入学式が始まり、名前が呼ばれていく。「天音彼方さん 一ノ瀬蒼井さん …そして最後の二人。吉田あかりさん 渡辺沙奈さん」以上321名です。321…僕はこの数字に聞き覚えがあった。まあきっと気のせいだろう。

高校に入ってすぐに沙奈に彼氏ができた。沙奈は彼氏と過ごす時間が増え僕は沙奈と少しづつ距離ができてしまった。そしてそんな僕を狙い、僕はいじめられた。その主犯は天音彼方(あまねかなた)だった。そいつは、沙奈の彼氏だ。でも、このことを沙奈は知らない。沙奈にはこんなやつと幸せになってほしくない。と思うが、話す機会なんてない。誰にもなにも話せない。「やめて」が口ぐせになっていく。そしていじめもどんどんエスカレートしていく。あのときと同じだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る