第11話 反乱の風2
晴風、艦橋
幸子「それにしても・・・あの砲撃は、何だったんでしょう・・・・」
西崎「ちゃんと逃げられるかどうかの抜き打ち特訓だったんじゃない?」
ましろ「その可能性もなくはない。」
知床「それにしては、本気過ぎだよぉ…」
幸子「もしかしたら、さるしまがクーデターを起こしたとか?・・・『我々は、ブルーマーメイドの教官艦と言うちっぽけな存在ではない!・・・宣言する!・・・我々は、独立国家、さるしま!』」
ましろ「真面目に考えてるのか!?」
明乃「でも、大きな怪我の子が、出なくて良かった・・・皆掠り傷程度で済んだみたいだし・・・被害状況まとめたら学校に報告した方が良いよね?」
ましろ「どれだけ、叱られる事か・・・」
幸子「あ、無線ですね、とりま~す。」
ましろ「説明して分かってもらうしかない。」
幸子「大変です・・・・」
岬「え?」
幸子「晴風が・・・・我々の艦が反乱したって!」
ましろ「反乱!?」
岬「・・・・!」
すずつきCIC
稲葉「砲雷長、今日もさすがだったよ」
岡村「ありがとうございます」
北口「対艦ミサイルも問題なく発射できましたし、色々とデータが取れましたからね」
航海員「失礼します!」
稲葉「?どうした」
航海員「はい、みくらからの無線で、【これから我艦は横須賀へ帰港する、すずつきも同行するか】だそうです」
稲葉「そうだな、ここからだと門出桟橋よりも横須賀のほうが近いから補給もそこでさせてもらおう。同行すると伝えておいてくれ」
航海員「わかりました。失礼します!」
稲葉「それにしても、宗谷さんが戻ってすぐに横須賀に帰港を決定するとは…何かあったのかな」
北口(なんだろう、フラグが立ちそう)
木原匠「失礼します」
稲葉「砲術士か」
木原匠「艦長、質問してもよろしいでしょうか」
稲葉「なんだ?」
木原匠「艦長、みくらの乗組員が何かドタバタしているので、何かありましたか?」
稲葉「いや、これから横須賀へ帰港するだけだが、」
木原匠「そうなんですか、わかりました。失礼します」
稲葉「…やっぱり何かあったのか」
北口「…ほらフラグが…ボソッ」
稲葉「何か言ったか?」
北口「いえ、」
航海員「失礼します」
稲葉「どうした」
航海員「みくらから【これから横須賀へ帰港する。我に続け】と」
稲葉「了解した」
みくら艦橋
平賀「どうします。宗谷さん、海上自衛隊の皆さんにはどう説明を」
真霜「今回の件については海上自衛隊の皆さんには関係ないし、そのことについては横須賀に着いてから私から話すわ」
平賀「わかりました」
数時間後、
木原匠「よし、無事に戻れた…とは言っても、やっぱり何かあったのかな?ブルマーの職員が走り回っている」
放送「幹部の者は直ちに士官室へ集合せよ」
木原匠「…」
すずつき士官室
稲葉「みな、集まったな」
岡村「どうしたんです?急に幹部全員を集合するなんて」
北口「そのことについては私が。先程、宗谷室長から連絡がありまして、横須賀女子海洋学校所属の航洋艦晴風が反乱を起こしたとの事で、現在はその対応をしていると」
「えっまじか…」
「航洋艦…ということは学生たちが」
ザワザワ、ザワザワ
木原匠(晴風…岬さん達の艦か)
岡村「ですが、それと我々が何の関係があるのですか?」
稲葉「実は詳しいことはまだ聞かされていないんだ。これから真霜さんたちがこちらへ向かっているから詳しいことは後程の説明だな」
真霜「だからどうしてですか」
幹部A「宗谷室長まだわからんのか?この事で猿島の乗務員が負傷したんだぞ、幸い死亡者がいなかったかが」
真霜「それでも、撃沈命令まではしたくていいじゃないですか」
幹部B「それはあくまでも晴風を確保した際にまた反乱をするような行動を起こした場合だ」
真霜「ですが、長官は?あの方がそのような判断をするような人ではないと思います…あ!」
幹部A「ああ、そうだ。あの長官ならこの命令は却下するであろう。だがしかし、現在長官は海外に出張中であり時間を割かれない。長官不在の場合は我々幹部が長官の代替をしなければならない、つまり現在の決定権は我々にあるという事になる」
そう、この仕組みはとても複雑なためですが説明しにくいが、簡潔に長官が不在の場合は幹部が決めていいよと言うこと。これはある事件がきっかけで、その時に長官が不在だったためその対応が遅れたためである。しかもこの決定は総理大臣しか拒否権がある。これは長官命令でも同様。
真霜「…」
幹部B「そういうことだ、首相が拒否しない限りこの決定は揺るがないんだ」
真霜「…わかりました」
平賀「どうでしたか?」
真霜「やっぱりだめだったわ。こうなったら我々ブルマーが先に晴風を保護しないといけないわ」
平賀「ですが、ブルマーの作戦部隊のほとんどは海賊対処の海外派遣や日本海の警備に回ってます。捜索する艦艇が少なすぎます」
真霜「…教育艦に協力をさせましょう。とにかく今は使える艦艇をとことん使いましょう」
真雪「残念だけど。それはできないわ」
真霜「どっどうして!?」
真雪「晴風が反乱をしたあとから演習中の艦艇からの連絡が来ないの」
真霜「そんな…」
平賀「どうします、このままではホワイトドルフィンが先に動いてしまいます」
真霜「何かないの…あ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます