魅力的な点。
・文章がとにかくわかりやすい。
・会話のテンポが良い。
・読んでて気分が悪くなる事がない。(変にエロい、グロい、救われない、とは皆無。)
・主人公たちは素直でまっすぐで、熱い心を持っている。だから応援したくなる。
・話がサクサク進み、冒険RPGをプレイしているかのよう。
・バトルがメインで、戦いのワクワクがたっぷり。
つまり……。
今まで、小説とかあんま読んだことな〜い……。ゲームはするけどさ……。
という人にも、オススメです。時々、あらすじが挟まれ、新しいモンスターが出てくる時には、こういうモンスター、と毎回、説明が入ります。
けして、読者を置いていかない配慮があります。
じゃあ、硬派な小説を読み漁ってきた人にはオススメじゃない?
答えはNOです。
たしかに、擬音で表現をすませる事が多い。(サーっ、とか、トントン、とか。)
でも、それを受け入れて読むと、この物語が、話はしっかりつくられ、登場人物たちが逆境であっても、仲間を信じ、泥臭いほどの熱い心を持って行動して、カッコいい事に気付かされます。
いいじゃない。無駄に難しい文章じゃなくて。
サクサク話が進む快感を、読んで味わってみてください。
バトルものが好きな女性読者にもオススメですよ。
恋愛は添え物だけど(今のところは)、主人公のクロウさんがカッコいいです!
つまり、万人にオススメです。
すごく読みやすい!
小説を読み慣れていない人でも、サクサク読めると思います!
とくに「物語にふれる機会は普段、RPGなどのゲームだ」という人は、かなり相性がいい気がします。
わたしもいくらかゲームで遊んで来たほうなのですが、読んでいるうちにRPGをプレイしている気分になってきて驚きました!
クエストを受けてモンスターを討伐する冒険者、大きな秘密を持つ少女、RPGにあってほしいファンタジックな世界設定の数々。
ゲームが大好きな人にこそ読んでほしい作品です。
あなたも、登場人物たちと一緒に冒険の扉を開いてみませんか?
舞台となる世界は終末というかほぼ黙示録じみており、重く暗く、そこで生きるものたちの醜さなども描かれている。
それまで主人公に守ってもらっていたにも関わらず、平然と石をぶん投げてくる民衆などは妙にリアルで生々しい。
それでもサクサク読めてしまうのは、擬音表現(オノマトペ)を駆使した明るいノリの文章と、脳筋真っ直ぐで何処か憎めないキャラの主人公が、前述の暗い部分を中和させているからなのだろう。
細かな心情・状況描写が好きと言う方には受けが悪いかもしれないが、要所要所でおさらいを挟んでくれる上、何より主人公のクロウが工夫を凝らして強敵に挑むことが多いので、バトルの度にわくわくさせられる。
彼らの旅路の果てに何が待つのか、追っていきたくなる逸品である。
根底には、かなり重い世界観。
失ったり、裏切られたり、深く傷ついたり。
絶望で、深く闇に落ちていきそうなのに。
諦めてしまったら、楽な境遇なのに。
諦めない彼らの旅は、まだまだ始まったばかり。
鈍感で、脳筋で、真っ直ぐな主人公。
エレガントで、大きな過去を秘め、シリアスでミステリアス。それなのに、大食いキャラのヒロインをはじめ……本当に魅力的な登場人物が、物語を彩ります。
特筆すべきは、作者様のオリジナリティー光る
オノマトペ(擬音表現)
過度な説明はなくても、キャラ達の躍動感、アクションが伝わって。
往年のあかほりさとる先生を彷彿させて。
(知らない読者の皆様がほとんどだと思いますが)
懐かしくて、新しい。
さらには、アニメ・マンガ世代は思わずニヤッとしてしまう
技名の応酬。アクションの地の表現は最低限なのが相まって、
よりスピーディーな展開をみせて、兎に角読みやすいのです。
戦闘での緊迫感のなか、軽口のやりとりが良い。
こういう子達が、隣に居そうな気がしてなりません。
気付けば、フルダイブしていた件。
まだ、間に合います。
一緒にフルダイブして、
彼らと一緒に、旅しちゃいませんか?
彼らなら、快く同行を受け入れてくれるはず。
乗り遅れたら、世界が救われちゃうよ?
このお話は、必要最小限の擬音でキャラクターの行動を表現した、物語進行に全振りした物語です。
形容詞や、細かな状況描写、動きの表現はなく、端的な擬音で表されてしまうのです。それなのに、何故か彼らの動きが分かってしまうから面白い。
じっくりと各場面を想像して読み込むのではなく、漫画の流し読みや絵本のように、素早くストーリーの流れを感じ取って、世界観に没入するタイプのお話。だから、映画を3倍速で観るようなスピード感と満足感が味わえます。
もちろん、ストーリーも壮大で面白い!
物語は謎の現象に見舞われ、何故か進化してしまった人類の中で、取り残されしまった主人公が、謎を解き明かそうと冒険を繰り広げます。
大きな背景を持ったヒロインが現れたり、ドキドキな展開が待ち構えていますよ。
タイトルどおりの明るいノリのテンポで進んでいく冒険譚ですが、バックには重低音が流れています。
ガンガンいこうぜのノリで楽しく読んでいたら、ふっと泣かされる……そんなことがあるお話です。
たとえば私のお気に入りのシーンは、主人公・クロウが守った人たちに石を投げられ、追われるシーンです。
クロウはそれを責めることなく、追われるがままに去っていく、そして去っていくクロウを追いかける者がいて……そんなシーンです。
そういうシーンをポンと放り込んで来るからズルいと思いますが(笑)、泣けます。
……気がついたら、読者もクロウを追いかけてます。
ぜひ、ご一読を。