アカデミー賞に【死体賞】???死体役俳優とはどんな役者だと思いますか?

物語はアカデミー賞の場面から始まります。
死体賞にノミネートされ、主人公はレッドカーペットを歩いています。そんな場面を読んで、読んだ人はみんなこう思うことでしょう。
「死体賞って、死体役俳優って……なに?」
こんな疑問に答えるべく、主人公の生い立ちが語られるのですが……

台詞なしの演劇の魅力にはまり、主人公は演劇の道をこころざすのですが、それを学ぶ過程がとても興味深かったです。
主人公はとても勉強熱心な人で、どうすればうまく演じられるかと真剣に悩みます。読んでいるわたしも主人公といっしょに悩み、彼の気づきに「なるほど」となる瞬間がたくさんあり、その気づきはとても楽しい体験でした。
わたしは演劇には不案内です。ですが、この作品を読むうちに、演じることと小説を書くことには、同じ表現者として似たところもあるのかも?と思うようになりました。
演技したり、小説を書いたり、絵を描いたり。何らかの表現活動をしている方なら、より物語を面白く感じるかもしれません。

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