第3話 私の夜ご飯

 私、ミリアは朝ご飯を食べる。

 簡単な硬い黒パンに野菜くずを入れた塩味のスープだ。

 野菜の旨味がほんの少しする。


「よし、今日も出かけよう」


 私は猫獣人だ。獣人差別というものはここ王都でも相変わらずあった。

 簡単な仕事しかさせてもらえず給料は少ない。

 今日は仕事がなく、王宮自然公園に出かける。


 この公園は王宮の横に隣接しており、草や木が生い茂っている。

 自然公園という名前だけど自然林ではなく広大な庭を改装したもので人工林だった。


「るんるんるん」


 王宮公園につくとあちこち見て回る。

 まず野菜畑に向かう。昔は草原エリアだったが、いつの間にか住民が野菜を育てるようになり自由に採っていいのだ。


「ニンジンさん。レタスさん」


 こうして野菜を採ると、行動開始だ。

 雑木林の森エリアへと進んでいく。

 なかなか見つからない。


「あったわ」


 キノコだった。


「うれしい」


 家に帰った。

 夕ご飯の麦粥にはキノコと野菜がたっぷり入っていた。

 このキノコは抜群に旨味が出る。

 またしばらく頑張れそうだ。

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