第6話 薬草店のお昼ご飯

「いらっしゃいませ~」


 今日もうちは薬草店をしている。


「メーラちゃん、薬草3つ」

「はい、薬草3つですねぇ」


 棚に入れてある薬草を持ってきて渡す。

 錬金術店やポーション店と違い、うちには薬草しかないのだ。

 冒険者ギルドから採取してきてもらった薬草も卸してもらっている。

 そしてうちから錬金術店などに配られる仕組みなのだ。

 もちろん、今のお客様のように個人利用の人もくる。


 そうしてお昼。


「ふんふんふん♪」


 今日も麦粥をぐつぐつと煮る。

 庶民のお昼といえばこれだ。

 麦粥に薬草のレモンバーム、タイムなどを入れてある。

 そうなのだ。商品の薬草を失敬して入れるととてもいい匂いになる。

 この薬草麦粥がとっても美味しいんだ。

 野菜はちょっと高いからね。


「あちっ、うまうま」


 もぐもぐと柔らかくなった麦粥を食べる。

 ハーブのいい香りが広がって食欲をそそる。


 飲み物は薬草茶だ。

 ただしこちらは別の種類で、先に作って冷やしてあった。

 ごくごくと飲む。


「ふぅ、ごちそうさま」

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