第2話 異世界転生

「あ、俺、転生したわ」


 気が付いたら緑あふれる原っぱにいた。

 所々に生き物の気配がするが、それはいずれもスライムといわれるモンスターだ。

 背が縮んでおり、小川で顔を確認したら、10歳前後の容姿になっていた。

 つまり転生したのだ。

 服装も異世界の農民のような薄茶の麻のぼろい服だった。

 ナイフの一つもないので枝を折り武器の代わりとしてみた。


「ステータス・オープン!」


 おかしい何も起きない。

 木の枝で動きの鈍いスライムをつついて、倒してみる。

 特に何も起きないが、べちゃっと潰れたスライムからは1センチくらいの魔石が取れたので、拾って歩いた。

 俺にはやはり薄茶のリュックサックも背負っていたのでこれに入れて歩く。

 たまに小川の綺麗そうな水を飲む。

 ノイチゴを見つけた。必死に採って口に入れる。一つ一つは小さいため、集めて食べるのには時間が掛かってしまった。

 しばらく歩くと城塞都市が見えてきた。これが異世界転生のはじまりだった。

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