家族に宛てた ラブレターのよう

高校一年の初春、単位の代わりにレポートを書けと言われた私は何となく一冊の本を手にした。小難しくて苦手な生物学の進化論、その予想を裏切ってくれた本との出会いから文通という簡単に切れてしまいそうな縁を結んだ。それから、十年、二十年――食事をして人生について語る関係になるなんて、誰が想像できただろうか。


キャッチコピーから、新手のライトノベルかと思ったのですが、驚くことなかれ、全部実話です。時にユーモアたっぷりに叱り、励まし、笑ってくれるセンセイがどれだけ心の支えになってくれたことか、はかり知れません。
まるで、結婚式で新婦が家族に贈る手紙(ラブレター)のようでした。
読んでよかった、こんなあたたかさがあると知ることができてよかった、そう思えるお話です。

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