概要
私は毎晩、きりぎりすに抱かれている。 ―――恋人がそれを望むからだ。
なんでもいいから、私が此処にいていいよって理由が欲しかった。ただ、それだけだったのに。
あれほど好きだった理想のお姫様を忘れてしまうなんて、私の恋人はずるい人だ。
いいよ。私は君が君の好きな人と一緒になるまで、君が幸せになるまでは、ずっと一緒にいてあげるね。
ようこそ、際限なき地獄へ。
あれほど好きだった理想のお姫様を忘れてしまうなんて、私の恋人はずるい人だ。
いいよ。私は君が君の好きな人と一緒になるまで、君が幸せになるまでは、ずっと一緒にいてあげるね。
ようこそ、際限なき地獄へ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!薔薇は砂漠に埋められる
あらすじを読んでいる段階で興味が湧きました。
きりぎりすと恋人は別人?
私と、君と、君が好きな人がいて、
あなた達が一緒になって幸せになるまでは私がそばにいてあげる?
…とても気になりますね!
いざ本編を読んでみると、重要人物が四人いて…うわあ、いびつだ。
はたから見ると「縁を切ったほうが…」と思うのですが、本人は好きだから不満を誤魔化しながら許しています。もどかしいです。
甘い食べ物の描写が妙にきつくて、主人公の恋を暗示しているようです。とても不穏です。
この物語は哀しみが多めですが、描写の美しさや読み手を惹きつける主人公の独白のおかげで、読みにくさは感じられませんでした。
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