瀝瀝たる雨中に煙るが如し
- ★★★ Excellent!!!
【あらすじ】
雨を司る香一族の“露竜”は、その力のため、後宮入りした皇后候補の一人。
しかし、宮中では宰相派が幅をきかせ、今上派との派閥争いが激化していた。
雨を降らせることが出来なければ、露竜を後宮に招いた主上の立場までも危うくなる。
危機感は募るも、雨を降らせる為の儀式は、宰相派によって邪魔されていて……?
全7話。短篇中華風ファンタジーです。
【おすすめポイント】
(1)美しいことばであらわされる、しっとりとした雰囲気の物語世界
(2)「主人公が流す涙が天へ昇って雨を呼ぶ」という設定の秀逸さ
(3)二人の出会いから、距離が近づいていくまでの微笑ましいやりとり
(4)力を使いすぎて倒れた露竜の前に現れたのは……?からの甘く切ないラスト
是非お読みになって、詩的な余情溢れる物語世界を味わっていただきたいです。
【こんな方へ】
☑しっとりとした余情を感じさせる物語が読みたい方
☑切なく甘いラブストーリーが読みたい方
☑中華風ファンタジーがお好きな方