白く煙る雨がすべて覆って、朧になる。

露竜は雨を司る香一族。だが一向に、鱗国には雨が降らない。

「雨を降らせなければ。主上のために」

たとえ"乙窪"と罵られようと、命が削れようと。

美しい風景描写と、甘くも痛い二人の想いお話です。

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