音楽への憧れを大切に奏でられていく心の成長過程。

アラブ系移民二世の少年の視点でパリの街、音楽への憧れ、家族への思いを真摯に描いていると思いました。人種差別の問題意識を抱えながら、ピアノ伴奏者としての葛藤を乗り越え、支え合うことの大切さから希望を見い出していく主人公カリムの心の成長過程を見守っているような作者の筆致が素晴らしい秀作です。

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