声の道を辿って

那津は時折、『左へ行け』といった幻聴を聞くことがある。けれどもその声に意味はなく、従ってもどこにもたどり着けない。
中学の途中で転校した那津は、中学の同窓会に参加することにした。
けれども地元を離れた那津にみんなよそよそしく、親しく声をかけたのは幼馴染の一真だけだった。
そして一真も那津と同じような幻聴を聞いていたことを知る。

（那津は見つけたものをどうするんでしょうね？）

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