とても深く考えさせられる作品です!

最初、タイトルを見た時に思いました。
「ファーメンテーションとは何ぞや?」
読んでいたら分かりました。『発酵』の事だそうです。
元聖女? 発酵?
となるでしょうけど、主人公の元聖女モルゲンさんは微生物による発酵を扱う人なのです。
缶詰のニシン(激臭いらしい)を食べさせようとしたり、納豆を食べさせようとしたり、色々と発酵食品であれな事をする人です。

しかし、このお話の真骨頂はそこではないと私は考えています。
ストーリーの端々にあらわれている、『差別』への問題提起です。

『異物は排除せよ』を、主人公たちは良しとしません。真正面から戦います。
差別って、自分はしていないと思っても無意識にしているかもしれません。

このお話は、ただ単にエンタメとして楽しめるだけではなく、とても深く内省を求められるお話だと思いました。

この先どうお話が進んでいくのか気になります。

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