祈るだけが聖女じゃない
- ★★★ Excellent!!!
この物語の始まりは、人間と魔族の対立が終わったところから。
勇者、僧侶、魔法使い、そして――聖女。四人の勇者パーティーの活躍により、平穏に戻った世界は、多様性に溢れた世になった。
人間と魔族が共存すると言っても、蟠りは容易には消えやしない。人と人のちょっとした差でも争うのに、容易には蟠りは消えないだろう。
祈りを捧げるだけが聖女ではないし、聖女とて人である。しかも、光の聖女を名乗ってはいたが、本当は微生物学者。彼女が、如何にして勇者達と共に平和を取り戻したのか。
人と人の違いとは何なのか、平和とは何なのかを、この物語は教えてくれる。
また、主人公の得意分野である微生物や細菌。パンに始まり、納豆があり、人は微生物や細菌と共にある。そんな様々な知識もストーリーの中で語られるので、科学的な面からも楽しめるので、是非とも手に取っていただきたい。オススメです。