ヘリオポリス　ー九柱の神々ー

面白い！と思ったのは、

・「半神」「真名」「神上り」など、不思議に満ちたエジプト神話の世界

・ホルスの身に迫る危機、神官の失踪、父オシリスの死など、次々に起こる事件や、謎めいた登場人物(神)たち

でも何より、ホルスとアヌビスの兄弟の行方が気になります。

快活で、自分の気持ちに正直なホルス。
大切な人を守り、神になれるのか？

ホルスの成長、兄弟の友情、そして神話世界のミステリーを楽しめる作品です。

サブタイトルがエジプト文字というのが、目に入った感じであります( ¨̮ )バトルやなぞを解くためにキャラ達が奮闘するのが必見であります(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))

エジプト語？　のルビが新鮮です。

あとサブタイトルの絵図のような文字（象形文字？）
これ、お洒落がすぎるやろ‥‥‥‥

あ、もしかして、この絵図、各々アルファベットですよね？
サブタイトル名をローマ字起こしにしてますよね？　そうでしょ（笑）



ナイル川系異国情緒と神話の世界に浸れる、新感覚、新発想のミステリーです。

エジプト神話は断片的なエピソードの集まりかと思うのですが、それぞれのエピソードに独自解釈も交えつつミステリとしての形に完成されていて面白いです！
謎に対する答えが明かされたかと思えば更なる謎が湧き起こり、元の神話を少し齧っていてもここからどうなるかという点に目が離せません。異国情緒漂う作品の雰囲気もさながら神々らしい言葉の応酬や、半神であれそこに完全に感化できないホルスと神の道理をよくわかっているアヌビスの対比もとても新鮮です。
ミステリとしてもファンタジーとしても面白い作品です。エジプト神話は未履修という方も、ぜひこの機会に読んでみてはいかがでしょうか。

神話というのは往々にして時系列がめちゃくちゃであり、内容も複雑であることがほとんどです。

しかしこの物語は、そんな神話を非常に分かりやすく、その上でファンタジーとして面白く仕上げてくれている作品です。

推理描写においても神話らしさを感じられる動機や方法が入り混じっており、思わず、あぁ、神話のようだと感じられます。

神話ファンタジーとして完成された作品です。ぜひ読んでみてください。

初めて読ませて頂くジャンルでしたが、いろいろと勉強になりました。

文体が綺麗で読みやすく、題名も異国の文字が使われ、雰囲気があります。

素直にこれからが楽しみな作品と思いました。