魔術師達が織りなす狂気と復讐の現代伝奇小説

知る人ぞ知るとある作品シリーズに影響を受けていることが物語の内容から伝わります。
もし、読者の方々の中で型月(タイプムーン)作品に触れ、楽しい時間を過ごしたという者がいるならば、この作品があなたの好みに突き刺さるはずです。

魔術師が日常に溶け込み、非日常を生み出す。そんな世界で未知の力を持つ主人公と熟練の魔術師であるヒロインが出逢いを果たし、運命を共に生きる。
心に深い闇を抱えたヒロインとの出逢い、それにより主人公の未来がどのように変化していくのか、先の展開が個人的に気になるところです。

日常に溶け込む狂気を、詩的かつ臨場感溢れる文体で演出しているので、読み手に存分な恐怖と興奮を与えてくれるでしょう。
そのような文体でありながら、決してクド過ぎないよう工夫されているので、スラスラと読み進めることが出来ます。

是非とも手に取ってみて、これから始まる魔術師達の饗宴を見届けてみては如何でしょうか。