老害対策法って、時の総理の肝煎り政策なんですが

【第9回カクヨムWeb小説コンテスト】応募作です。
 時の大豆生田総理は、さまざまな手段を用いて「老害対策法」を施行させた。
 当初から反対していた佐宗厚労相の存在は総理には邪魔でしかなかったのだが、若手のホープとして国民ウケがひじょうによい。
 そんな中で初めての「老害申し立て」が提起された。
 役所はプロフィールムービーを作って、被告を処刑されないようにと努力していた。
 老害審判はテレビで生放送されるのだが、そこで処刑の可否をネットに委ねている。処刑シーンも生放送だ。
 しかし役所の力及ばず最初の犠牲者が出た。

 そこから始まる理不尽な「老害申請」と匿名板での「煽り」によって、次々と老人が処刑されていく。
 この時代の正義とはなにか。金の力で強引に押し通す大豆生田総理を止める手段とは。大豆生田の天敵である佐宗厚労相の暗躍とは。

 そして今日も、老人が理不尽に処刑されていく。

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