人間不信の黒猫転生/人間主義の異世界で奏でるモノクロラブなファンタジー

人間不信に陥った主人公は黒猫の「クロ」として科学と魔法が融合した近未来的な異世界に転生することになります。
しかし、様々な種族が存在するその世界はよりにもよって人間主義、人間以外の種族は人間によって酷い差別と迫害を受けるような世界でした。
当然、クロの人間嫌いは加速します。
そして転生したとはいえ、もとをただせば自分も忌み嫌っていた人間だったという事実に苦しむこともしばしば。
故にただの黒猫として、もう他者とは関わらないようにすることを決めたはずでした。
しかしあるとき、クロは、人間によって実験台にされていた天使の「シロ」を助け出すために再び他者と関わるようになります。

さて、ここまでだけならかなり重たいお話ですが、シロとの出会いの後は魅力的なキャラが続々と出てくる上に明るい話も多くなります。
加えてこの作品の異世界は凄く独創的でして、読めばわかるのですが、数多くの神話がミックスされています。北欧神話だったりギリシア神話だったりはメジャーなんですが、クトゥルフ神話まで含まれているのはかなり珍しいと思います。

神話好きな人、成長する主人公が好きな人、独創的なファンタジーを探している人、それ以外の人も含めて、皆様におすすめします!!

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