白群にゆりて聞く桜しべ

父親へ献身的でありなさいと躾けられ、内向的な性格の儘無謀にも商社へ就職した百千羽立。羽立は美しい自然を愛するが故に、使い捨ての商材を売る仕事に葛藤し、同期入社の優男・成城頼と、年下でもある美少女・清香七愛と会話を重ねる。しかし羽立は第三の性であるのも引け目に思う。　
古顔から小言を言われても黙し、懸命に生きる羽立の姿が社内屈指の機動力を持つ管理職の気を引いた。忠誠と性別を超えた友情。時に笑いの『この人と一緒に仕事をしたいと思う』人間力の話である。

多様性の現代を舞台に、エンタメよりの純文学です。
黄金の友情と主従関係のブロマンス、白百合と呼ぶ美少女の友愛や、
お仕事とSDGｓの描写がございます。
慣習に囚われているという意味で、送り仮名を古い表記にしております。
又、手元にある原稿用紙通り…続きを読む