期待を裏切らない学園ミステリの最新作!

このシリーズは学園ミステリとして一番好きな作品です。
学校で持ち上がるちょっとしたトラブル、その背景には今を映し出すような動機があり、社会問題、心理学、を織り交ぜながら事件の真相に迫っていきます。
このトリビアに満ちた解決編が面白いと同時に、なんというかすごく勉強になるなと、毎度思わせてくれます。
そこにあるのは普遍的な人間・社会の姿であり、現代の人々が抱える奇妙な姿でもあります。
そういったテーマをはらみつつも、物語は二人の主人公によって軽快に楽しく進んでいきます。
特にこのシリーズでは二人の距離も縮まって、鈍感月ノ下君と、気づいてもらえない星原さんのやりとりがまたほほえましい。
読みやすさと構成の妙は作者さんならではの持ち味。
ぜひシリーズ全部読んでほしい作品です!

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