概要
──信之坊よ、知恵を貸せ。語るはお伽の物語。でもこの話、何か裏がある。
悪代官と越後屋。
江戸より伝わりし、悪しきビジネスパートナー。高校一年生になる越後信之助と大河原重吾のふたりもそれに近しい間柄だった。
しかし互いを利用し合うふたりの関係にヒビが入る。突如、越後が心を入れ替えてしまった。
正しく生きると決めた越後は剣を捨てペンを握り、ひとり文芸部へと入部する。うまく物語が書けず、思い悩む日々を過ごす越後。噂を聞きつけた大河原は、きな臭い話を持ち込んでくるようになった。
曰く桃太郎を拾った。
狼少女に会った。
亀が恩返しに来たのだと。
小説の題材に使えと大河原は言うが、その真意はどこにあるのだろうか。屁理屈混じりな推理で、奇妙奇天烈な悪代官の謎を紐解いていく。
越後が小説を書きあげる日はやってくるのだろうか。
江戸より伝わりし、悪しきビジネスパートナー。高校一年生になる越後信之助と大河原重吾のふたりもそれに近しい間柄だった。
しかし互いを利用し合うふたりの関係にヒビが入る。突如、越後が心を入れ替えてしまった。
正しく生きると決めた越後は剣を捨てペンを握り、ひとり文芸部へと入部する。うまく物語が書けず、思い悩む日々を過ごす越後。噂を聞きつけた大河原は、きな臭い話を持ち込んでくるようになった。
曰く桃太郎を拾った。
狼少女に会った。
亀が恩返しに来たのだと。
小説の題材に使えと大河原は言うが、その真意はどこにあるのだろうか。屁理屈混じりな推理で、奇妙奇天烈な悪代官の謎を紐解いていく。
越後が小説を書きあげる日はやってくるのだろうか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ぽん、と膝を打つ面白さ
軽妙な語り口とテンポの良い会話に、1話目から惹きつけられました。
個性的な登場人物と魅力的な謎。
一癖も二癖もある越後と大河原の掛け合いに、気付けば最後まであっという間に読み切ってしまいました。
小説としての面白さも勿論ですが、心に深く刺さったのは、作品の中で主人公の越後が語った「ミステリを書く意味」。
単なる謎解きパズルではなく「推理小説」であることの意義について触れた言葉に、ミステリを愛する者としてとても嬉しく感じました。
今年参加したばかりでこれまでカクヨムの作品をあまり読んだことがなかったのですが、素晴らしい作品に出会うことができて幸運でした。
カクヨムとは「書く」だけでなく、「…続きを読む