語りを楽しめるミステリ、劇の好きな方に特に

七不思議と聞けば、少し怖がる気持ちと、ほぼ面白がってわいわい語って楽しむものだと思います、多くの方にとっては。

人が死んでいるという事件が眼の前に起きると、七不思議が急に笑えないものに変化します。バディ的な実鷹(呪い存在派)と蒼雪(否定派)が組んで事件に取り組みますので、軽妙感を楽しめます。

謎があってトリック、という読み方でも素晴らしいと思いますけど、薄闇の中で煌びやかな舞いを見るような、雰囲気のある語りを楽しんで欲しい作品だと私は思います。

個人的には、語りの中で、能楽が現れたり、能のお話が織り交ぜられるのが大変好みでした。

劇が好きな方に特に、
ミステリ愛好の皆様におすすめいたします。

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