少年視点の軽妙さや可愛いヒロインとのやり取りにふふっとしてるうちに物語にのみこまれていることに気づきます。
オネショタ有効成分高めで巧妙に仕掛けられた導入部は美しい茂みのトンネルみたい、気づけば世界が終わりそうな切っ先に立ってるんですが。
精霊の加護を持つ、そんなファンタジー世界の中で人物たちが直面する悲運や宿命が、読み手にひりつきを感じさせる実体をもっています。
暴力が、ではなく、優しさがひりつきを生んでいるのは、この物語世界の円熟というのか完成といえばいいのか分かりませんけど、本当に素晴らしいと思います。
全51話、約11万字で完結済み。
ファンタジー好きの全ての方々におすすめします。