人外になりかけている者たちの恋とレンズ

レンズ造りに情熱を注ぐ魔女アーティカ。彼女を捕らえた異端審問官ヴァンス。二人にそれぞれ背負うものや弱さ、人間でなくなりかけている危うさもまた、恋を胸に迫らせます。敵であるはずの皇帝ザーフィルの魅力も、三角関係を見たことのない形状に歪ませて、面白いと言う他ないです。

特殊な世界観の中で異能が成り立ち、魔女はいわゆる魔女ではない特殊な立場にあって、荒ぶる禍々しさが漂いつつ、おどろおどろせずに砂漠の乾いた大気に合う爽やかさも含んでいるように見えます。そんな異能の不思議が物語の大きな魅力の一つです。

恋とレンズの物語。明らか面白そう、面白いです。
皆様におすすめします。

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