七不思議に潜むおぞましい真実とは――?
- ★★★ Excellent!!!
月波見学園の七不思議を調べると呪い殺される。
しかし、外部生の姫烏頭蒼雪は怪異の存在、呪いを否定する。
実際に七不思議を調べて行方不明となった兄を持つ佐々木実鷹は、呪いは存在すると必死に訴える。
そうでなければならない。そうでなければ、誰かを恨むことになるから、と。
この『恨み』は物語を通じて、事件の根幹に関わってくる。
沈み果てて浮かばぬものを浮かばせるために、姫烏頭は七不思議の真相を追っていく。
死んだ人間は何も語らないのだから、生きている間に蒔いた種を拾い集めて、真実を追究する。
その果てにあるものは、何十年も煮え詰められてきたどす黒い感情の渦。
恨み募った感情のために手を血に染める者。
恐怖と懺悔のために七不思議を利用する者。
果たして、沈められたものとはなんなのか?
七不思議に秘められたおぞましい真実とは?
これは、七不思議の謎を舞台にした、極上のモダンホラー&ミステリーである。
人間とはかくも恐ろしいものだ。