閑話 神々の談話1
7月8日夜。
事実、神々の世界には時間という概念が存在しない。
だが、これでは時系列的な感覚が掴めないため、時期としてはこの頃だろうという記述をする。
『いゃー、あいつマジでキザすぎん?なぁ、摂理の神よ』
『確かに、夜中で暗闇の中から急に豆知識、披露する奴なんてそうそういないな』
『でも、それはそれでかっこよくない?ロマンを感じるわ!』
このように、清理をいじるのは彼が清理として生まれ変わってからの彼女達の日課である。
『そういえば輪廻の神、前あいつの所にお目付け役で眷属を飛ばしたんだよな?』
摂理の神が、曖昧な記憶を辿りながら問う。
『あぁ!あれねぇー!あれなら上手くやってるって、彼女とも仲が良いしぃー』
優秀過ぎて最高、という気持ちが溢れんばかりか輪廻の神は体をユラユラと揺らしている。
『輪廻の神も、眷属飛ばしているのー?』
『『ヘ?』』
生命の神の一言に2神がすっとんきょんな声を上げる。
『前、私言ったよねぇ?』
『も、って何?も、って?』
輪廻の神は、生命の神が覚えていなかったことに、
摂理の神は、他にも送っている神がいるという言い方をする生命の神に驚いて目を見開いて身を乗り出している。
『あ!ヤバッ!駄目って言われてたのに、────』
2神の態度でやっと自分が失言したことに気付き逃げようとする。
『逃がすわけないでしょう?』
『しっかり、吐きましょうねぇー』
『やーん!』
生命の神を2神は取り押さえ、身動きがとれない状況にする。
そこから、人間界で言う10分程した頃──────
『はぁ───────』
2神と生命の神による沈黙の時間は、生命の神のため息により幕を閉じる。
『で?誰が眷属送ってるって?』
『ここまできて、誤魔化すのはないわよ』
『言うわよ、言うわ。
送ってるのは───
最高神様よ』
『『──────』』
2神はその神の名を聞いたとたん黙った、黙るしかなかった。
『? ねぇ!聞いてる?』
あまりにも反応が帰って来ないため生命の神は問いかける。
『──大丈夫、聞いてるから、、、』
『あまりにも予想外すぎただけだよぉ~。と言うかその話本当ぉ?』
『うん。前、相談されたから。
娘を監視する父親ってどう思う?って』
一瞬の沈黙の末────
『ぅ、ウフフ、あはははは──wwwヤバ腹筋崩壊しそう』
『いゃー、最高神様もなんだかんだいって娘が関わったら、ただの父親かぁー。
良いネタもらったわぁー。
後で揺すろぉー』
その後2神は、しばらくの間腹を抱えて爆笑していた、らしい。
その時、空には─────3神の頭上の濃紺の中には金銀に輝く星々が点々と散らばっていた。
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