第6話 織姫、悪夢を見た。
睡眠時間は、6時間。高校生にとってはあまり良いとは言えないが、それなりに寝ている方だと思う。
時間は、
4時30分。
私は、ベッドの横にある窓から
明け方の深い紺の空から少しづつ明るくなって鮮やかな青になっていく空に浮かぶ星々と、
手元にあるスマホを、それぞれ時間を置きながな見ていた。
なんでこんなに早いのかって?
もちろん、あの夢のせいだ。
昨日も夢は見たが、少し気分が悪くなる程度。
しかし、今日のは比べ物にならないくらいに酷かった。
学校で感じたものよりも酷い。
今までは、ただ目の前の男の人が段々姿が薄れて消えていくだけだったのに。
なのに、
今日のはいつもと違う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私は、いつもと同じ雲の上の世界に立っていた。
目の前には、いつもの男の人がいる。
少しして、、、
男の人が、すっぽり開いた雲の穴から落ちていった。
いや、〖堕ちていった〗と表現した方がいいだろう。
雲の下には、地獄のような光景が広がっていた。
そこには、、、底には、、、
鬼や幽霊、いわゆる死人や妖怪達が、
彼の姿は、どんどん小さくなっていく。
「行かないで!!
また、せっかく会えたのに!!」
私は、彼に向かって手を伸ばす。
「嫌だよ。
これじゃ、永遠のお別れじゃない!」
「大丈夫。また、会えるから。」
彼は、そう言い残し、見えなくなった。
嫌だ。行かないで。
「消えないで!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そこで目が覚めた。
頬には何か生暖かいものが流れた感覚が残っていた。
何なんなのよ、『また、会えるから』って。
こうして、私は
午前3時に起床するという随分と早い早起きをした。
今日、学校どうしよう、、。
また、今日も丘星清理は学校に来るだろうな。
昨日は、あの後、教室から莉子達にタブレットを持ってきてもらって、保健室で授業を受けた。
勉強は遅れたくなかったから。
今日は、真面目な莉子あたりにノートを見せてもらって、学校休もうかな、、、。
LINEでもするか。
***************
結花 “今日学校休もうと思うんだけどノートお願いしても大丈夫?”
莉子 “大丈夫だよ、でもなんで?まだ体調悪いの?”
結花 “うん、まぁそんな感じかな”
輪廻 “結花大丈夫~?”
結花 “一応。そこまで酷くはないけどね。というか、莉子はいつも早起きしてるの知ってるから分かるけど、輪廻がこんなに早いのってなくない?”
輪廻 “たまたまだよ”
莉子 “じゃあ、そろそろバスの時間だから、抜けるね。ノートは、任せて!”
結花 “ありがとう、もしかしたら、行くかもしんないけどね”
莉子 “じゃあ、お先に~”
輪廻 “また、後でねー”
輪廻 “結花、本当に来ないの?”
結花 “実は、かなり迷ってるんだよね~”
輪廻 “本当に体調不良だけ?”
結花 “?”
輪廻 “あの転校生のせい?”
(?!なんで知ってるの?)
結花 “なんで、そう思うの?”
輪廻 “だって、結花。昨日、転校生の話ししたとき、凄く嫌そうな顔してたから”
結花 “そんなに、顔に出てた?www.”
輪廻 “うんwww でも、多分転校生は今日、来ないよ。多分だけど”
結花 “なんで?”
輪廻 “なんとなく。だって昨日、あんだけやったから、出てきずらくない?”
結花 “じゃあ、今日は、ちゃんと学校に行くか”
輪廻“了解。また、学校で!”
***************
よし、学校行く準備でもするか。
今日は、昨日から休みたいと思っていたから準備をしていないのだ。
といっても、まだ5時。
もう少しだけ、寝るか。
今度は、莉子と輪廻と連絡をとったから、安心して寝れそう。
あ、そうそう。アラーム6時半に設定しておかないと。
今日は、大丈夫だろう。
そう思い、私は再び目を閉じた。
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