常しくに貫くと思ひしか瓊の綸絶え五百箇御統はらゝに散るも


とこしくにくとひしか絶え五百箇御統いほつのみすまるはらゝに散るも



 第一回カクヨム短歌・俳句コンテストも今日が最終日。

 六月十五日以降、僕も本作において毎日投稿を重ねてきたが、本日まででちょうど三十首に到る。 


 拙歌にある「五百箇御統いほつのみすまる」とは、たくさんのたまを綴った壮麗な環飾わかざりのこと。一般的には、首飾、頭髪の飾りなどに用いられたらしい。

 これまで、たまを一粒二粒といとに綴るように、毎日綴ってきた倭歌も、今日で最後の一首を綴り終えた。ただ、ここの三十首のみでは「五百箇いほつ」と呼ぶにはだいぶ足りない。

 このコンテストで僕は、『短歌に內在せる倭謌 ― 相聞 ―』(https://kakuyomu.jp/works/16817330658351665184 ) という投稿も行っているけれども、そちらの二十首ほどを合せても、十分の一にしかならない。

 まあ、「五百箇」というのは、文字通り五百というわけではなく、数が多いことのたとえなので、厳密に数え上げるのはナンセンスと言えばそうだが、もう少し何とかならないものだろうか。


 思えば、僕の投稿のみならず、このコンテストには、三千作に迫る投稿があったらしい。

 このコンテストに出品された一首、一句を一つずつのたまと数えるならば、五百をはるかに超える、壮大なものとなる。


 こうして作られた膨大な数の歌や句の環飾わかざりだが、仏語ぶつごの諸行無常を引き合いに出すまでもなく、始まりがあれば終わりあり、形あるものはいつかは壊れる。

 いたずらに朽ち果てる行く末を待つよりは、完成したばかりの今このとき、このいとを断ち切って、それぞれのたまを解き放とう。


 おのがじし、遍く散って、そこかしこに輝きを放つことを願うものである。




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第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 すらかき飄乎 @Surakaki_Hyoko

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