暁紅

朝露に 輝き灯す 残り火の 熱は病か 夢幻か

この内に残る熱は

あなたが残した想いの証


微かに残る痛みと香りが

交わした時を肯定する


消えない証を残して欲しくて

望んだ私に微笑むあなた


消えないように残してあげる

忘れぬように刻んであげる


優しく囁くあなたの声こそ

消えることのない傷痕


自分の身体を抱きしめながら

あなたの事を思い出す


消えない証を残してなんて

望まなければ良かった、と


内に残ったあなたの熱に

うなされながらため息をついた

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