節気

湧き上がる 入道雲に 想い乗せ 空と海との 境界を行く

空に沸き上がるように

真っ白な雲が立ち上る


夏の熱気を表すように

蒸気のように立ち上る


そびえ立つ様は

白亜の塔に似て


けれど蜃気楼の様に

気付けば姿を消している


内側に秘めるのは

激しさと静けさ

情熱と冷たさ


輝く光

轟く音

叩く水

裂く風


そこには確かに夏が宿り

移ろう季節は白亜と共に去り行く


青と白の季節はやがて

その内に秘めた赤と蒼の季節に変わる

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