師の影と道を踏み荒らし、追いついた妄執の果て

三尺下がって師の影を踏まず、の逆を行くような、師匠を追うため国の狗に成り下がり、鏖殺をも行う弟子の物語。

漢詩のような麗句で飾った師へのどろりとした妄執の果てが壮絶でいい。
外道に堕ちたのではなく、彼の道は師の影を踏み続けて追う獣道しかなかった。
聖人君子だった師匠は弟子を堕とした罪のみで同じ地獄へ行ってくれる。

違えた道が地獄で重なり合うようなどす黒い結末を彩る、煌びやかな紅炎の対比がまたとても素敵でした。

性癖最高!